| 神戸連続児童殺傷事件 『週刊新潮』（2003年10月9日号）の不本意なタイトルについての報告 （当ページは2004年12月30日upですが、 時々文章を修正する可能性があります） |
| 経緯 |
| ■ある止むを得ない事情（★注）があり、緊急避難の目的で『週刊新潮』（2003年10月9日号）に「神戸連続児童殺傷事件の加害者男性」についての記事を寄稿致しました。 ★注＝（ある事情とは、私が仕事上の親友でもあったジャーナリストの草薙厚子氏による悪質な詐欺的行為にあい、私が書籍用に取材・執筆中であった情報を草薙氏が私を騙して『週刊文春』で発表しようとしていることが事前に発覚したため、草薙氏より先に他のメディアに緊急寄稿する必要に迫られるというものでした。 それについての詳細は当サイト内のジャーナリスト草薙厚子氏を告発する会 被害報告・相談受付のページで報告致します） |
| ■ところが緊急寄稿した『週刊新潮』の記事には、 【［特集］今月退院！？「少年Ａ」はどんな大人になったか 少年院の友人が語った 「ひょうきんな素顔」と「赤ん坊バラバラ事件」】 という事実と違う救いようのないタイトルが付けられてしまい、善意で取材に協力して下さった方々を裏切る結果になってしまいました。 【赤ん坊バラバラ事件】というタイトルは読者が誤読することを狙ったものであり、そこには何の「義」も見い出せません。 記事の本文では、加害者男性が赤ちゃんの写真を使って「精神と肉体の融合」という題の「コラージュ作品（切り画）」を創ったエピソードに触れているに過ぎません。 私の担当編集者は真摯な人で、編集長にタイトル変更の交渉をして下さいました。 しかし変更は受け入れられず、印刷の締め切り時間がひっ迫していた（緊急寄稿でしたから）こと等もあって諦めざるをえませんでした。 |
| ■論ずるまでもなく、加害者男性の罪は償うことのできない大きなものですから、加害者を批判するのに異論はありません。 ゆえに、事実である限りは何の問題もありません。 しかしこのタイトルは、一種の「ヤラセ」であるように思われます。 被害者側の関係者の皆様方も、このタイトルを見たら良い気持ちにはならないでしょうし、「ギョッ」とされて本文を読むまでは誤解されたかも知れません。 （★後でよく読んでみると、本文部分もタイトルに合わせて少しだけ修正されておりました） ■取材に協力して下さった方々は、加害者男性の更生を陰ながら祈っている方々です。 しかしこのタイトルは、まるで取材協力者が加害者男性をマスコミに売ったかのような印象を与えます。 このタイトルを見た取材協力者の一人は自身を責めるあまり、私に自殺をにおわせる連絡をしてきました。 自殺は回避されたのですが、それ以来元気もなくなり、打ちひしがれて痛々しい印象を受けます。 ■草薙厚子氏の意図を知った取材協力者の方々は、『週刊新潮』の味方に付いて下さったのですが、これはその味方を背後から刺すような行為にも思えます。 ■『週刊新潮』には緊急寄稿を受け入れて頂いた恩義があるのも事実です。 しかし取材協力者を傷付けられた以上、抗議しないわけにはまいりません。 『週刊新潮』側には同号の発行直後に抗議文を送っております。 現在もどのような抗議方法が可能かを模索しておりますので、何らかの動きがあれば報告させて頂きます。 |
| 以下は、このエピソードの二次報道の問題点 |
| ■このコラージュ作品のエピソードが「矯正教育の成果を疑問視する理由の一つ」として他のメディア等で流用報道されていることも遺憾に思います。 流用報道されること自体はかまわないのですが、正確な引用ではなく、編集者の好むストーリーになるように「創作・修正」が入っているようです。 ■｢このコラージュ作品が矯正スタッフの間で問題視された｣という情報は、少なくとも私のところには入ってはおりません。 「厳しい法務教官であれば詰問されたかも知れない。しかし、その時に付き添っていた法務教官は温厚な人物で、吟味するように静かに作品に見入っていた」という情報があるのみです。 ■更にこれは、矯正課程の比較的初期の頃のエピソードです。 ゆえに、仮にこの作品が問題であったとしても、「最後まで、矯正教育の成果が上がらなかった根拠」には必ずしもなりません。 ■誤解を招くといけませんが、私は「加害者男性への矯正教育は成功だった」と断定しているわけでもありません。 人の命にかかわる問題である以上「加害者男性が更生したか？ 更生していないか？」を無責任に予言すべきではないように思えるからです。 もちろん「加害者男性は矯正に携わった方々を裏切るようなことはしないであろう」と願ってはおりますが。 私にできることといったら、取材したデータを紹介することくらいです。◆【End】 |